ULTRA-J studyについて
監修:藤田 和利 先生(近畿大学医学部 泌尿器科学教室 主任教授)
原著の最終著者
*:TRAE(Treatment-Related Adverse Event)
mCSPC患者におけるTriplet療法とARSI doublet療法の
PSA kineticsを比較した国内多施設共同研究
Morita T, et al.: Urol Oncol. 44(3); 110968, 2026. (著者には、バイエルから講演料・コンサルタント料等を受領した者が含まれる。)
研究概要
- 目的
- mCSPC患者におけるARSI doublet療法とtriplet療法のPSA kineticsを比較すること。
- 対象・方法
- 日本の尿路上皮癌・前立腺癌研究グループ(ULTRA-J)データベースのデータを用いて、2018年2月~2024年10月にADT+ARSIのdoublet療法、またはADT+ドセタキセル+ニュベクオのtriplet療法を受けた、全身療法歴のないmCSPC患者を対象とした。
- ARSI doublet療法とtriplet療法の選択は主治医の判断と患者の希望に委ねられ、doublet療法のARSI選択についても厳格な基準は設けられなかったが、アビラテロンはLATITUDE基準の高リスク患者にのみ投与された。
- 評価項目
- 治療効果の代替指標としてPSA kinetics、特にPSA最低値およびPSA奏効率を評価した。
- • PSA最低値は、初期治療期間中の最低PSA値と定義し、PSA最低値≦0.02ng/mLを代替閾値とした。
- • PSA奏効率は、治療開始3ヵ月時点でのベースラインからのPSA低下率に基づき評価し、ベースラインからの低下率が90%以上または99%以上に分類した。
- 安全性については治療関連有害事象(TRAEs)を評価した。
- 解析計画
- 治療群間の患者特性は、傾向スコアマッチングを用いて2:1(doublet:triplet)の比率で均衡させた。
傾向スコアは、年齢、Gleasonスコア、全身療法中の局所療法歴を用いたロジスティック回帰モデルを用いて算出した。 - PSA≤0.02ng/mLの累積達成割合はKaplan−Meier法を用いて推定し、イベント発生までの時間分布はlog-rank testを用いて決定した。
- すべての検定は両側検定であり、p値が0.05未満の場合に有意性を示すとみなされた。
Limitation
本研究は多施設共同レトロスペクティブ研究であったため、統一された治療プロトコルは厳密には適用されなかった。
これには、ARSI doublet群内での薬剤選択や追跡評価のスケジュールにおけるばらつきが含まれる。
第二に、PSA奏効は治療開始3ヵ月後に評価され、PSA≦0.02 ng/mLに低下した場合を閾値とした。
しかし、異なる研究では様々な時点やPSAカットオフ値が用いられているため、これは本研究結果の外的妥当性に影響を与える可能性がある。
第三に、一部のTRAEのみが評価されたため安全性評価は包括的ではなかった。特に関心のあるイベントが収集されたため、実際の発現率は過小評価されている可能性がある。
最後に、追跡期間が短いため、PFSとOSを解析できなかった。
適格・除外基準による対象患者スクリーニングのフロー
- 研究期間中にADTベースのホルモン療法を受けたmCSPC患者768例のうち、適格基準を満たした493例が本解析に含まれ、傾向スコアマッチングによりARSI doublet群188例とtriplet群94例のマッチングコホートが作成された。
患者背景(傾向スコアマッチング後)
| 項目 | 全体 | 高腫瘍量*1 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ARSI doublet群 (n=188) | Triplet群 (n=94) | 標準化差*2 | ARSI doublet群 (n=156) | Triplet群 (n=73) | 標準化差*2 | |
| mCSPC診断時の年齢(歳)、 中央値(四分位範囲) | 72 (66–75) | 71 (66–76) | 0.002 | 72 (66–76) | 71 (66–75) | 0.06 |
| mCSPC時のPSA値(ng/mL)、 中央値(四分位範囲) | 297 (68–1,000) | 304 (56–1,167) | 0.07 | 349 (76.5–1,064) | 318 (47–1,270) | 0.11 |
| Gleasonスコア、n(%) ≦7 8 9 10 | 10 (5.3) 61 (32.4) 87 (46.3) 30 (16.0) | 8 (8.5) 30 (31.9) 41 (43.6) 15 (16.0) | 0.03 | 7 (4.5) 52 (33.3) 74 (47.4) 23 (14.7) | 8 (11) 20 (27.4) 33 (45.2) 12 (16.5) | 0.26 |
| ECOG PS、n(%) 0-1 ≧2 | 181 (96.3) 7 (3.7) | 91 (96.8) 3 (3.2) | 0.03 | 150 (96.2) 6 (3.8) | 71 (97.3) 2 (2.7) | 0.06 |
| EODスコア、n(%) ≦1 ≧2 欠測 | 69 (36.7) 119 (63.3) 0 | 40 (42.6) 52 (55.3) 2 (2.1) | 0.21 | 40 (25.6) 116 (74.4) 0 | 19 (26.0) 52 (71.2) 2 (2.7) | 0.87 |
| 初回全身療法、n(%) アビラテロン+ADT エンザルタミド+ADT アパルタミド+ADT ニュベクオ+ADT+ドセタキセル | 129 (68.6) 33 (17.6) 26 (13.8) | 94 (100) | N.A. | 110 (70.5) 28 (17.9) 18 (11.5) | 73 (100) | N.A. |
| 根治的局所療法、n(%) あり なし | 2 (1.1) 186 (98.9) | 2 (2.1) 92 (97.9) | 0.09 | 1 (0.6) 155 (99.4) | 1 (1.4) 72 (98.6) | 0.07 |
| 臨床ステージM、n(%) M1a M1b M1c | 4 (2.1) 130 (69.1) 54 (28.7) | 7 (7.4) 59 (62.8) 28 (29.8) | 0.26 | 0 102 (65.4) 54 (34.6) | 0 45 (61.6) 28 (38.4) | 0.08 |
| 骨転移の有無、n(%) あり なし | 184 (97.9) 4 (2.1) | 87 (92.6) 7 (7.4) | 0.28 | 144 (92.3) 12 (7.7) | 70 (95.9) 3 (4.1) | 0.09 |
| 肺転移の有無、n(%) あり なし | 49 (26.1) 139 (73.9) | 25 (26.6) 69 (73.4) | 0.01 | 49 (31.4) 107 (68.6) | 25 (24.3) 48 (75.7) | 0.06 |
| 肝転移の有無、n(%) あり なし | 4 (2.1) 184 (97.9) | 3 (3.2) 91 (96.8) | 0.07 | 4 (2.6) 152 (97.4) | 3 (4.1) 70 (95.9) | 0.09 |
| 追跡期間(月)、 中央値(四分位範囲) | 25.5 (15.8–37.1) | 13.1 (9.3–17.4) | 0.52 | 26.1 (16.4–37.3) | 13.2 (9.2–17.5) | 1.32 |
N.A.=Not Applicable(該当なし)
*1:CHAARTED基準(Sweeney C J, et al.: N Engl J Med. 373; 737-746, 2015.)に基づく。
*2:共変量バランスは絶対標準化差を用いて評価し、値が0.1を超える場合、群間に不均衡があるとみなされた。
PSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合
- 全体および高腫瘍量例におけるPSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合は、以下図のとおりであった。
- 全体の治療開始12ヵ月時点におけるPSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合は、ARSI doublet群(30.5%)と比較してtriplet群(50.9%)で有意に高かった(p<0.05*)。
- 高腫瘍量例の治療開始12ヵ月時点におけるPSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合は、ARSI doublet群(30.5%)と比較してtriplet群(52.5%)で有意に高かった(p<0.05*)。
- 低腫瘍量例では、2群間に有意差は認められなかった(ARSI doublet群 25.4%、triplet群 51.7%、p=0.43*)。
*:名目上のp値
PSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合(傾向スコアマッチング)
*:名目上のp値
Reprinted from Urol Oncol, In Press, Morita T et al, Comparison of prostate-specific antigen kinetics between androgen receptor signaling inhibitor doublet therapy and androgen receptor signaling inhibitor with docetaxel triplet therapy in patients with metastatic castration-sensitive prostate cancer, 110958, Copyright 2025, with permission from Elsevier.
※腫瘍量は、CHAARTED基準(Sweeney C J, et al.: N Engl J Med. 373; 737-746, 2015.)に基づく。
PSA奏効率(治療開始3ヵ月時点)
- PSA奏効(≧90%)の患者割合は、全体集団でARSI doublet群 91%、triplet群 93%であった。
- PSA奏効(≧99%)の患者割合は、全体集団でARSI doublet群 66%、triplet群 76%であった。
PSA奏効率(治療開始3ヵ月時点):ARSI doublet vs. Triplet
| n(%) | 全体 | 高腫瘍量*1 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| ARSI doublet群 (n=188) | Triplet群 (n=94) | p値*2 | ARSI doublet群 (n=156) | Triplet群 (n=73) | p値*2 | |
| ≧90%低下 | 171(91) | 87(93) | 0.65 | 145(93) | 68(93) | 0.96 |
| ≧99%低下 | 125(66) | 72(76) | 0.08 | 113(72) | 56(77) | 0.49 |
*1:CHAARTED基準(Sweeney C J, et al.: N Engl J Med. 373; 737-746, 2015.)に基づく。
*2:名目上のp値(χ2検定)
臨床サブグループ別 多変量ロジスティック回帰分析
- 多変量ロジスティック回帰分析により、triplet群が全てのサブグループにおいてPSA≦0.02ng/mL達成のより高い可能性と関連していることが示唆された【図A】。
- 3ヵ月時点でのPSA奏効率≧99%では、治療効果の有意な予測因子は認められなかった【図B】。
Inf:無限大
TRAE①
- 高腫瘍量患者において、全グレードおよびグレード3以上のTRAEは、ARSI doublet群ではそれぞれ44例(28.2%)および6例(3.8%)に、triplet群では66例(90.4%)および39例(53.4%)に発現し、triplet群で有意に高かった(p<0.05*)。
- Triplet群の17例(23.3%)が、TRAEによりドセタキセル6サイクルを完遂できなかった。
高腫瘍量例におけるTRAE
| n(%) | Triplet群 | ARSI doublet群 | p値* | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全体 (n=73) | 全体 (n=156) | アビラテロン群 (n=110) | エンザルタミド群 (n=28) | アパルタミド群 (n=18) | ||
| 全グレード | 66(90.4) | 44(28.2) | 27(24.5) | 4(14.3) | 13(72.2) | <0.05 |
| グレード≧3 | 39(53.4) | 6(3.8) | 6(5.5) | 0(0.0) | 0(0.0) | <0.05 |
グレードはCTCAE Ver. 4.03により分類
*:名目上のp値(χ2検定)
※本論文には、安全性に関して「TRAE①②」の各スライドに掲載されている以上の情報は記載されていません。 各薬剤の安全性に関する情報は、最新の電子添文をご参照ください。
TRAE②
- Triplet群の高腫瘍量例における主なTRAEは、好中球減少症32.9%、疲労28.8%、浮腫21.9%、発熱性好中球減少症20.5%などであった。
- ARSI doublet群の高腫瘍量例におけるTRAEは以下のとおりであった。
| n(%) | Triplet群 | ARSI doublet群 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 全体 (n=73) | 全体 (n=156) | アビラテロン群 (n=110) | エンザルタミド群 (n=28) | アパルタミド群 (n=18) | ||||||
| 全グレード | グレード≧3 | 全グレード | グレード≧3 | 全グレード | グレード≧3 | 全グレード | グレード≧3 | 全グレード | グレード≧3 | |
| AST/ALT増加 | 7(9.6) | 0 | 16(10.3) | 5(3.2) | 15(13.6) | 5(4.5) | 0 | 0 | 1(5.6) | 0 |
| 高血圧 | 0 | 0 | 2(1.3) | 0 | 1(0.9) | 0 | 1(3.6) | 0 | 0 | 0 |
| 下痢 | 3(4.1) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 食欲減退 | 2(2.7) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 呼吸困難 | 1(1.4) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 味覚異常 | 13(17.8) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 浮腫 | 16(21.9) | 1(1.4) | 2(1.3) | 0 | 1(0.9) | 0 | 0 | 0 | 1(5.6) | 0 |
| 疲労 | 21(28.8) | 0 | 4(2.6) | 0 | 1(0.9) | 0 | 2(7.1) | 0 | 1(5.6) | 0 |
| 発熱性好中球減少症 | 15(20.5) | 15(20.5) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 心不全 | 1(1.4) | 1(1.4) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| ほてり | 0 | 0 | 1(0.6) | 0 | 1(0.9) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 低カリウム血症 | 0 | 0 | 4(2.6) | 1(0.6) | 4(3.6) | 1(0.9) | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 高血糖 | 0 | 0 | 1(0.6) | 0 | 1(0.9) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 好中球減少症 | 24(32.9) | 21(28.8) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 肺炎 | 3(4.1) | 3(4.1) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 皮疹 | 11(15.1) | 1(1.4) | 7(4.5) | 0 | 0 | 0 | 1(3.6) | 0 | 6(33.3) | 0 |
| その他 | 38(52.1) | 3(4.1) | 10(6.4) | 0 | 6(5.5) | 0 | 2(7.1) | 0 | 2(11.1) | 0 |
グレードはCTCAE Ver. 4.03により分類
AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ
※本論文には、安全性に関して「TRAE①②」の各スライドに掲載されている以上の情報は記載されていません。 各薬剤の安全性に関する情報は、最新の電子添文をご参照ください。
本研究のまとめ
本研究では、傾向スコアマッチングを用いてニュベクオによるtriplet療法とARSI doubletのPSA kineticsおよび安全性をレトロスペクティブに検討し、以下の結果が示された。
- PSA kinetics
- 全体集団において、治療開始12ヵ月時点のPSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合は、triplet群(50.9%)の方がARSI doublet群(30.5%)よりも有意に高かった(p=0.01*1)。
- 高腫瘍量例において、PSA値≦0.02ng/mLの累積達成割合(治療開始12ヵ月時点)は、triplet群(52.5%)の方がARSI doublet群(30.5%)よりも有意に高かった(p=0.01*1)。
- 全体集団における治療開始3ヵ月時点のPSA奏効(≧90%)の患者割合は、ARSI doublet群 91%、triplet群 93%であった。
- 全体集団における治療開始3ヵ月時点のPSA奏効(≧99%)の患者割合は、ARSI doublet群 66%、triplet群 76%であった 。
*1:名目上のp値(log-rank test)
- 安全性
- 高腫瘍量患者において、全グレードおよびグレード3以上のTRAEは、ARSI doublet群ではそれぞれ44例(28.2%)および6例(3.8%)に、triplet群では66例(90.4%)および39例(53.4%)に発現し、triplet群で有意に高かった(p<0.05*2)。
- Triplet群の高腫瘍量例における主なTRAEは、好中球減少症32.9%、疲労28.8%、浮腫21.9%、発熱性好中球減少症20.5%などであった。
*2:名目上のp値(χ2検定)
ARASENS試験の概要
転移性去勢感受性前立腺癌患者を対象としたニュベクオの国際共同第Ⅲ相試験(海外データ、日本人データを含む)
- 試験概要
目的 | 標準的アンドロゲン遮断療法(ADT)との併用にニュベクオ又はプラセボを上乗せした際のニュベクオの全生存期間(OS)の優越性を検討する。 |
|---|---|
試験デザイン | 多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、第Ⅲ相臨床試験 |
対象 | ADT開始後12週間以内の転移性*1去勢感受性前立腺癌患者 |
投与方法 | ニュベクオ群(651例)又はプラセボ群(654例)に1:1の割合で無作為化し、ADTと(6サイクル)併用下で盲検にて投与した。
症候性の疾患進行、抗腫瘍薬の変更、忍容できない毒性、被験者の同意撤回、治験担当医師から指名を受けた者の判断による試験の中止、死亡又は不遵守のいずれかの時点に該当するまで投与を継続した。 |
評価項目 |
|
解析計画 |
|
SSE-FS: Symptomatic Skeletal Event-Free Survival ULN: Upper Limit of Normal
- 結果
OS【主要評価項目、検証的解析結果】
- OSについてニュベクオ群のプラセボ群に対する優越性が検証された
- 48ヵ月時点での生存率は、ニュベクオ群で62.7%、プラセボ群で50.4%であった
追跡期間中央値:ニュベクオ群 43.7ヵ月、プラセボ群 42.4ヵ月(データカットオフ:2021年10月25日)
- *1: 骨シンチグラフィー陽性、若しくは、軟部組織転移又は内臓転移については腹部/骨盤/胸部造影CT又はMRI検査により放射線学的に転移が確定された患者を適格とした。所属リンパ節以外のリンパ節転移(M1a)、及び/又は骨転移(M1b)、及び/又は骨転移の有無を問わず他の部位に遠隔転移(M1c)を認める患者のみを適格とした[所属リンパ節転移のみ(N1、大動脈分岐部の下部)の患者は除外]。
- *2: 第一世代抗アンドロゲン剤の併用/非併用を問わずADT(LHRHアゴニスト/アンタゴニスト又は精巣摘除術)を無作為割付け前12週間以内に開始していること。LHRHアゴニスト投与患者では、第一世代抗アンドロゲン剤を無作為割付け前4週間以上併用することが推奨された。ただし、第一世代抗アンドロゲン剤は無作為割付け時には中止していること。
- *3: 試験薬投与開始後6週間以内に開始し、治験担当医師の判断でprednisone(国内未承認)/プレドニゾロンと併用投与可とした。
- *4: ハザード比(95%CIを含む)は、層別Cox比例ハザードモデルにより算出した。
- *5: 層別化因子:病変の進展度(M1a vs M1b vs M1c)、ALP(ULN以上 vs ULN未満)
安全性:主解析時
【試験薬投与期間中央値】 ニュベクオ群:41.0ヵ月、プラセボ群:16.7ヵ月(データカットオフ:2021年10月25日)
n (%) | ニュベクオ群 (ニュベクオ+ADT+ドセタキセル) (n=652*1) | プラセボ群 (プラセボ+ADT+ドセタキセル) (n=650*2) | |
|---|---|---|---|
| 全グレードの有害事象[因果関係を問わない事象] | 649(99.5) | 643(98.9) | |
| グレード 3/4の有害事象 | 433(66.4) | 413(63.5) | |
| グレード 5の有害事象 | 27(4.1) | 26(4.0) | |
| 重篤な有害事象 | 293(44.9) | 275(42.3) | |
| 試験薬の投与中止に至った有害事象 | 89(13.7) | 69(10.6) | |
| ドセタキセルの投与中止に至った有害事象 | 52(8.0) | 67(10.3) | |
※上記表の安全性データを当局へ提出後、当局からの照会事項に基づき、プラセボ群の2例[悪心、背部痛 各1例](いずれも因果関係は否定された)を追加報告している。
*1:プラセボ群に無作為化されたがニュベクオを投与された1例はニュベクオ群の安全性解析対象集団とされた。 *2:プラセボ群に無作為化されたが治療を受けなかった3例は、安全性解析対象集団から除外された。
- 主な有害事象(25%以上)
- [ニュベクオ群: 脱毛症 266例(40.8%)、疲労 221例(33.9%)、貧血 185例(28.4%)、関節痛 182例(27.9%)、末梢性浮腫 175例(26.8%)、好中球数減少 171例(26.2%)、下痢 169例(25.9%)]
- [プラセボ群: 脱毛症 264例(40.6%)、疲労 216例(33.2%)、関節痛 176例(27.1%)、末梢性浮腫 170例(26.2%)、貧血 164例(25.2%)]
- 主な重篤な有害事象
- [ニュベクオ群: 発熱性好中球減少症 40例、好中球数減少 18例、肺炎 16例、好中球減少症 12例、発熱 9例、尿路感染 7例、COVID-19肺炎 7例 など]
- [プラセボ群: 発熱性好中球減少症 39例、肺炎 21例、発熱 15例、好中球減少症 14例、好中球数減少 10例、ALT増加 8例、尿路感染 7例、脊髄圧迫 7例 など]
- 主なニュベクオ又はプラセボの投与中止に至った有害事象
- [ニュベクオ群: AST増加 6例、ALT増加 5例、COVID-19肺炎 4例、斑状丘疹状皮疹 3例 など]
- [プラセボ群: 骨痛 9例、肺炎 3例、背部痛 3例、間質性肺疾患 3例 など]
- 主な死亡に至った有害事象
- [ニュベクオ群: COVID-19肺炎 4例、突然死 2例 など]
- [プラセボ群: 全身健康状態悪化 4例、突然死 3例、心停止 2例、死亡 2例、肺炎 2例、肺敗血症 2例 など]
バイエル薬品社内資料[転移性去勢感受性前立腺癌患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験 (試験17777)](承認時評価資料)
バイエル薬品社内資料[試験17777: 安全性評価項目] (承認時評価資料)